山崎元さんの【がんになってわかったお金と人生の本質】を読みました。
著者の山崎元さんが癌の闘病中に書かれた本です。
私は病院で働いており、癌の方と接する機会が少なくありません。
しかし、この本の山崎元さんのように癌と向き合えている方をみたことはありません。
この本では癌になってからの過ごし方や終活についてなど、
今までの山崎元さんの著書とは違った面が多々あります。
今回はこの本からの学びを紹介します。
サンクコストには拘らない
サンクコストをご存知ですか?
サンクコストは埋没費用を意味し、
すでに支払って回収できない費用や時間のことです。
サンクコストの例として
多くの時間や費用をかけて取得した資格があるとします。
転職などによってあなたにとってその資格を所有している意味がなくなっても、お金や費用をかけたから、もったいないと所有し続けるような場面です。
山崎元さんは癌の治療、再発(転移)で持ち時間が変わることが予測される際に、何をやりたいのか、やるべきなのかを過去ではなく、現在の気持ちや考えを優先して意思決定しています。
今までやってきたことを取捨選択しており、サンクコストに拘らない意思決定の重要性を学ぶことができます。
山崎元さんのDIE WITH ZEROの感想
お金の使い方に対して、DIE WITH ZEROについて山崎元さんの感想が書かれています。
経験に対してお金を使う、
お金の価値は年齢によって異なる
などDIE WITH ZEROに対して概ね賛同されています。
しかし、多少意見が異なる点もあるようです。
お金の価値が若いほど高いと言っても全て使うよりも、一部を金融資産として、現金やNISA、iDeCoで所有、運用することを勧めています。
しかし、本当に必要な体験があればNISAを解約してでもお金を使うことが大事と述べています。
がんに対して特別な保険は不要
山崎元さんは他の著書において、がん保険は不要と述べています。
本人が癌になってもやはりがん保険は不要と結論を示しています。
実際に山崎元さんが癌の治療費として支払った金額を紹介しています。
その金額は数十万円であり、現金で十分に対応できる額です。
高額療養費制度に加えて、勤務先の健康保険組合などの制度により外科的手術、内科的治療を含めてもその程度の金額に収まっています。
保険の基本は低頻度、大損失であり、
癌は当てはまらないと改めて紹介されています。
私の考えと実践方法
この本を読み、サンクコストに拘らないことの重要性を改めて学びました。
時間が制限された際には特に有効な考え方だと思います。
高額療養費制度については既知のことでしたが、自分の職場の組合に関する保障についてはあまり考えたことがありませんでした。
自分の職場の組合の保障を確認してみたところ、
高額療養費制度を一定額上回る支払いが生じた場合
その全額を見舞金として保障するとありました。
大半の職場に死亡や病気、出産、育児、休業などに対する保障が付帯されていると思います。
働いている方は職場の保障などに関する事項を確認することをお勧めします。
このような事実を知ると、特別ながん保険は不要と改めて強く実感しました。
まとめ
有効な意思決定には参加コストに拘らないことが重要です。
がん保険は基本的には不要な可能性が高いです。
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※個人的な投資についての記事で推奨ではありません。
※投資判断はご自身で行ってください。