ここ数年は株式相場は好調であり、旧NISAの時から投資をしている方は含み益が100%程度(2倍)に達している方もいるかと思います投資成績と為替:円建てと米国ETFの比較
しかし、その期間に円安、ドル高も進んでいます。
為替の影響を加えて、投資成績を見ると見方が若干異なってきます。
今回は直近5年程度の株式の投資成績にどれくらい
為替が影響しているか確認していきます。
加えて、個人でできる対策についても検討していきます。
結論として
ここ数年の円建て投資信託の成績は為替による影響を大きく受けているため、過大評価しすぎないように注意が必要です。
投資信託(円建て)と米国ETF(ドル建て)の比較
全世界株式はオルカンとiシェアーズ MSCI ACWI ETFを比較してみます。
※MSCI ACWIはオルカンのベンチマークとなっているインデックスです。
オルカン
出所 Yahoo!ファイナンス
iシェアーズ MSCI ACWI ETF
出所 Googleファイナンス
オルカンは直近5年で約9800円→約24000円
iシェアーズ MSCI ACWI ETFは直近5年で約72ドル→約110ドル
円建てだと2.4倍、ドル建てだと1.5倍程度となっています。
米国株式ではeMAXIS Slim S&P500とVOOを比較してみます。
eMAXIS Slim S&P500
出所 Yahoo!ファイナンス
VOO
出所 Googleファイナンス
eMAXIS Slim S&P500は
直近5年で約9800円→約28500円
VOOは直近5年で約260ドル→480ドル
円建てだと約2.8倍、ドル建てだと約1.85倍となっています。
全世界株式、S&P500共に円建てとドル建てで成績に差が出ています。
ただし、5年で1.5-2.8倍はかなり良い成績だとは思います。
最近の為替動向
円建てとドル建てで差が出ている理由に為替があります。
ドル円の為替は直近5年で1ドル110円から150円に変動しています。
出所 Googleファイナンス
円安ドル高であり、
外貨建て資産を持っていると資産価値は上昇
円建て資産を持っていると資産価値が低下
になります。
つまり、外貨建ての株式やドルなどを持っている方は資産が増え、
現金や預金など日本円で資産を持っている方は資産が減ったことを意味しています。
私の考えと実践方法
ここ数年の株式市場は好調です。
インデックス投資の平均運用利回りと言われる約3-5%を大きく上回っています。
加えて、為替が円安に進んでおり、外貨建て資産であるオルカンやS&P500の投資信託の運用成績がかさましされています。
しかし、株価の上昇以上に為替が進んでいるため
今後円高に進んだ場合には外貨建て資産の価値が低下することは意識しておくべきです。
為替の影響を減らすために、円建て資産である現金や預金と外貨建て資産である外国株式などの両方を持つことがより重要になってきている印象があります。
為替は株価以上に予測困難であり、為替を予測するよりも両方の資産を持つことが誰にでもできる対策と考えます。
私は資産形成期であることから
資産配分は円建て資産が15-20%、外貨建て資産が75-80%としています。
外貨建て資産の比率が高いですが、
日本に住み、日本円で給与をもらい、日本円を日常的に使うことを加味すると外貨建て資産を増やした方が良いと考えています。
外貨建て資産の割合が多いため、円高が進めば資産価値が下がることは承知の上でこの配分にしています。
円高、円安どちらになっても対応できるようにしておくことが必要です。
まとめ
ここ数年の株式市場は好調ですが、日本円で投資している場合為替によるかさましが生じています。
為替の影響を減らすためには外貨建て資産と円建て資産を組み合わせることが重要と考えます。
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※個人的な投資についての記事で推奨ではありません。
※投資判断はご自身で行ってください。